小学生の頃に誕生日にライラックの木を買ってもらい世話をしたことがあります。
水をやり、木が元気かどうか、花が咲くか・・・毎日庭に見に行きました。
先日、クリニックのスタッフから、ライラックの花が今年も庭に咲いたと頂きました。
懐かしいライラックの甘い香りをかぐと、かつての庭でライラックの香りをそっとかいだこと、樹々が織りなす光と影、木の周りを飛んでいた蜜蜂の羽音まで紐解くように記憶がよみがえりました。
プルーストの『失われた時を求めて』ではマドレーヌの香りから幼少期の場面が思い出されるのですが、やはり香りというものはその時の情景を音に至るまで引き出すものですね。
ライラック